日本経年変化協会の会長の徒然日記

『日本のモノ造りは世界トップレベル』一生愛用できる経年変化するアイテムを企画する日本経年変化協会の会長の日記代わりのブログ

お金はただ取らない件

今年のお盆前にEntreeブランドでリリースさせて頂いたショルダー・バッグ『Lance』は非常に好評頂いて、本当にありがたく思います。本日スタッフが異素材コンビネーション仕様の『Lance』をブログで紹介してくれてます。

specialite.ko-co.jp

本当はデモンストレーション・バッグの勢いで企画製作して、販売とまでは考えていない仕様でしたが、お問合せを多数頂きリリースに至った背景のある、仕様です。

f:id:japanaging:20151002141737j:plain

異素材と言っても、鞄のフラップ、前胴のポケットだけで後は全てレザー。販売価格は4万円(税別)で、オールレザーと比べると少し価格は安め。それだけ採用しているレザーの価格が高いってこと。あと、レギュラーではなく限定リリースなので、価格設定を意図的に引き下げただけのこと。

 


基本お金はただ取らないの発想が大切


僕は最近の風潮見てると
「安くて良いモノ。」
「安くて惜しいお店。」
を連呼する人たちやメディアはど~なんだろう~?と思う。お金、価格の価値については過去にもブログで取り上げた。

japanaging.hatenablog.com

モノを企画・プロデュースして改めて実感したことを再度述べると

この世に「安くて良いもの」は存在しない。
この世に「適正価格で良いもの」は存在する。

に尽きる。赤字だったら商売、ビジネスが成り立たないから、提供してる側は確実に儲かっている。それを理解してるなら、それら商品やサービスを購入しても有意義だと思うけども、理解してないなら確実にセンスが悪くなる。

今、この仕事を初めて街中で見る商品の素材の質やパターンの数、製作費用が大まかに分かってしまうから良心的なブランドやメーカーが分かってしまう。あえてブランドやメーカーを名指しして批判はしませんが・・・。

 


良いモノ、美味しいモノは高い。何が違うのか見極める目は欲しい。


実際に必ずしも高価なモノが良いモノ、美味しいモノとは限らないけど、基本原則、良いモノ、美味しいモノは高い。

「あそこ安くて美味しいから行こう。」
「1,000円以内で食べられるランチのお店があるの。」

誘って頂いて、一緒に行きますが、安いなりの味。1,000円以内の味だ(笑)。お肉は国産じゃないし、野菜も中国製とかねそれなりに素材の価格をおさえています。

高級素材を扱っていても地方で食べるより、東京や大阪のような大都市のレストランで食べる方が美味しい。それだけ優秀なシェフが大都市にいるわけです。

僕も裕福ではないので、毎日は高級店で食事はできないし、買い物はできない。ただ、年に数回、母親を連れて高級店で食事をすると美味しさに驚く。仕事で社長さん達に連れて行って貰ってその店の味に驚く。

お金はただ取らない。良いモノ、美味しいものは高い。

間違いなく(笑)。

 


うちはシェフが一流


僕の仕事のパートナーの鞄職人、椎名賢は製作する職人の技術としてピカイチの腕を誇るので、ブランドに囚われない純粋にモノの品質を見る方・分かる方が見れば採用している皮革素材の品質と製作技術の高さが分かって頂けると言うのが嬉しいです。

不思議なのは目利きが出来る方やホンモノを求める方は

「安くて~」

とは言わない。

「ここのお店は価格も味も普通だけど、近場だしこのお店にする?」

「ここは高いけど、凄く美味しいの。」

とお誘いされます(笑)。

なので、僕の企画する鞄はこのように人に紹介されているそ~です。最近、オーダー頂いて納品させて頂いたお客様に、ご紹介頂いた方がなんと紹介して頂いたのかを教えて頂けました。

「ブランドは知られていないし、シンプルだけど革と作りが凄く良いの。毎日使える鞄ですよ。」

と最高の褒め言葉有難うございます。

毎日使って革を育てて下さい。

また数年後に見せてくださいねと納品完了。

作り手、販売側としては喜んで毎日使って頂けると思うと嬉しいのは当たり前。

知ってる人だけ知ってるブランドにしたいです。