日本経年変化協会の会長の徒然日記

『日本のモノ造りは世界トップレベル』一生愛用できる経年変化するアイテムを企画する日本経年変化協会の会長の日記代わりのブログ

Timi is Money~僕の隠れた趣味~

スタッフがブログ更新してくれました。
製作してる職人は馬革が苦手(傷が多いから裁断が大変)らしいですけど、僕はその独特の風合いが好きです。

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さて、最近、自己啓発本とかマネー本が人気なようで、適当に読んでみると

『好きなことをしよう。』

『お金と時間は同じぐらい大切』

とどの本にも書いてます。

本当か?

ズバリ本当だと思う。

僕はサラリーマン時代はずっと営業職でした。朝9時前に出勤して、ミーティングやら会議やらして電話とか外回りで帰社して上司に報告業務して、やっと終わったと思いきや、取引先や同僚と飲み会と朝から夜遅くまで、「会社の関係者」と共同の時間に支配されてきましたが、起業してから「独りぼっちの時間」を確保しています。

・名刺交換は基本自分が好きな人としかしない。

・職人さんとミーティングするのは週に1回だけ。

・スタッフとミーティングするのも週に1回だけ。

・お客さんと面談するのは基本初回だけで後はメールと電話。

・懇親会は1回参加したら2~3回はキャンセル。

時間確保のマイルール。
自由時間である「独りぼっちの時間」が格段に増えます。好きな事できる自由時間が増えるってことはサラリーマンで確保できる1~2時間/日の数倍の時間を手にしたことで寿命が伸びた感じがしてお得だなぁ~と感じてます。釣りしたり、読書したり、愛用のレザーアイテムのメンテしたりと趣味に没頭(笑)。新商品企画して試作製作する時は寝食忘れる日もありますよ。その間にもっとお商売したらど~ですか?言われますが、基本僕はぬるいんで(笑)。

時間が出来た僕の隠れた趣味が


週に1回だけ地方裁判所で裁判の傍聴してます


数年前に医療訴訟でとある病院と闘った事があります。交通事故で言いがかりで検察と闘った事もあります。証人として証人喚問で証言したこともあります。長い人生ですから裁判も勉強です。原告になったり被告になったりしてみて、

「裁判って面白いなぁ~。」

って思って何曜日って決めてませんけど、最寄りの地方裁判所で傍聴してます。事務所から車で15分ぐらいのところに裁判所があるので、書店に寄る前に立ち寄って傍聴したりしてます。ナニが面白いって民事・刑事問わず裁判は基本訴訟ゲームなんですね。ルール知ってる方が勝つって感じです。あくまでも公平性を保つと言う意味でほぼ全ての裁判が公開形式なので、誰でもいつでも傍聴できます。

傍聴する時のポイントですが、民事は傍聴してもあまり意味ないです。途中から傍聴しても訳分からんし、当事者が出廷しないこともザラです。傍聴するなら刑事裁判です。

9割以上が認め(被告が犯罪を認めている)ですので、公判初日は人定質問の後、起訴状の読み上げで起訴内容を被告が認めて、そのまま論告求刑、弁論で2回目で判決です。どんな犯罪をして裁判に至っているのか丁寧に説明してくれているので分かります。判決公判にぶつかった日は、判決の後判決理由を裁判官が丁寧に読み上げてくれるのでどんな事件だったのか分かります。

別に気になる裁判なんてモノはありません。何曜日かも決めてません。時間も決めてません。ふと思い立った時に裁判所に行って当日の裁判のスケジュールを確認して傍聴しているだけです。「麻薬取締法違反」とか「傷害」「強姦」などが多いです。自分が平和に暮らしてる街だけにビックリしますけどね。

 


裁判傍聴すると論理的思考が身につくような気がする


気がしてるだけかも知れません(笑)。

僕もそうでしたが、交通事故はとりわけ冤罪めいた言いがかりで裁判になることもあります。最近では冤罪判決が多いのは痴漢です。交通事故や痴漢あと窃盗に関しては被告が否認します。言いがかりなら当然ですけど。検察もかなり偏見のある理論を繰り広げて犯罪立証しようとします。基本裁判は民事、刑事問わず原告側が立証責任がありますので、被告は無罪を立証するのではなく、原告の言い分に「それ不自然過ぎるでしょ?」と合理的な疑いを裁判官に訴えて認められると被告が勝訴・無罪を獲得できる訳です。

刑事裁判の傍聴は傍聴する裁判が認め案件なのか、否認案件なのかで弁護士のお仕事が変わってきます。認め案件での弁護は「被告反省してるから刑罰を軽くして~。」とお願いする量刑裁判です。否認裁判の弁護は「検察強引過ぎるやろ?無罪にしろ冤罪やぞ!」と真っ向から反対意見をぶつけます。

傍聴回数が増えてくると

「これ、控訴審で逆転無罪判決でるな!」

って分かるようになってくるから不思議です。第一審で有罪になっても第二審の高等裁判所控訴で逆転無罪になります。実はそれこそ地方裁判所の傍聴の醍醐味です。


地方裁判所はチャレンジ判決。

歪んだ検察と稀に頭可怪しい裁判官が居てるのが面白い


 刑事事件・事故は検察が裁判するかしないかを決定します(起訴便宜主義)。検察も起訴部と公判部に別れます。起訴部が裁判するかしないかを決定しますが、起訴部の多くが検事ではなく、『副検事』です。

この『副検事』ってのがクセモノで、法曹界で司法資格を有していない人です。司法資格を有した人は新人でも『検事』です。『検事』には日本全国に約1,500名程度しか居なくてそのうち約2/3が東京エリアなので地方に『検事』が足りないので『副検事』と言う法律の資格を持ってない人間を配置しています。一応検察庁の内部試験は持ってます。検察事務次官と言う公務員を何年か勤務すると受験資格が得られるのでようするに単なる公務員です。

日本の刑事裁判は起訴されると約99%有罪と言われるように、ほぼ自白や状況証拠が固まって誰が見ても有罪と判断しないと起訴しないって言うのが理由です。データで見ると、『警察が逮捕、送検した案件の6割が起訴』です。つまり10人逮捕されたら半数近くが罪に問われず釈放されているわけです。そのうち『否認事件、罪を認めない事件は1%もない』んです。その1%も無い事件のうち数%が冤罪事件と言われています。

これ司法試験持ってない『副検事』の仕業だと言われています。ちゃんと捜査してないとか知識不足で強引に情況証拠・ストーリーを展開してそのまま起訴してしまうと言うやつです。なので傍聴で否認事件と遭遇したら傍聴の価値ありです。たま~にダダこねる被告が居て無駄に否認してる場合も多いですけどね。

で実際裁判になったら『副検事』から公判部の『検事』にバトンタッチ。恐らく、公判の『検事』は「あれ?これ100%罪に問えないんじゃね??」って思ってるんですよ。ただ検察庁と言う面子で裁判では必至で論告してきます。なので、検察の言い分が不合理な時が多い。そういう案件の傍聴はチェックします。否認事件は6~7回開催され、公判日も発表されるので、チェックできます。で検察が理不尽な主張をしている時は1%しか無い無罪判決に遭遇します。裁判官が判決の時

「主文、被告人は」と一回ためた時は無罪。「主文、被告人を」と一回ためた時は有罪です。

裁判官も人だし、間違えることもあるからと言うことで日本の裁判は三審制です。

地方裁判所で納得できないなら高等裁判所。それでも納得できないなら最高裁判所って小学生の社会の授業で習いました。上級の裁判所に訴えることを上告や控訴と言います。裁判官は原則独自の判断で有罪・無罪を決定する権利があります。と言いながら、日本は判例社会の法治国家なので、不公平にならないように過去の判例に基いて判断します。地方裁判所より高等裁判所最高裁判所の方が過去の判例に基いて裁く傾向が強い現実があります。

地方裁判所の裁判官の多くが出世できない方々で定期的に全国転勤してる現実もあります。なので、地方裁判所にはキチガイ判決と呼ばれる常識では可怪しい判決をする裁判官が居るんです。これが面白い。検察の言いなりと呼ばれる裁判官で絶対誰が見ても無罪なのに、有罪にします。判決理由もメッチャ理不尽(笑)。傍聴してて被告に同情します。裁判の交通事故ですね。東京三鷹バス痴漢冤罪事件などが代表例です。

控訴されて高等裁判所が過去の判例に照らして逆転有罪になります。控訴にも事実誤認で控訴するのか量刑不当で控訴するのかで別次元の話で量刑不当の場合は大半棄却されますけどね。キチガイ判決は事実誤認で控訴です。

裁判の醍醐味は検察官と弁護士が論理的に判断ストーリーを争って、裁判官が論理的な理由に基いて決断するのルールです。判断と決断は異なりますからね。裁判官の判決理由が一番どう言う視点で決断したのかが分かるので、勉強になるんですよ。

経営者、自営業は自分で決断する場面が多いので。

決断するまでにブレーンの方々に相談しますが、これは判断です。判断材料を集めているに過ぎず決断するのが経営者の方や自営業なので裁判官みたいなもんです。

で裁判傍聴してその気になって購入した本がこちら。

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歴代の裁判官の中でも最も優秀な裁判官と言われていた原田國男氏が著書です。決断や真実を見抜く観察力のお話は凄いの一言。