日本経年変化協会の会長の徒然日記

『日本のモノ造りは世界トップレベル』一生愛用できる経年変化するアイテムを企画する日本経年変化協会の会長の日記代わりのブログ

非常に良い質問ですが、主観が入るので個人ブログにて

僕が運営している日本経年変化協会には様々な問い合わせが入る。

agingjapan.com

もちろん、直営ブランドの商品に関するお問合せ。
レザーのメンテナンスに関するお問合せ。
デニムのメンテナンスに関するお問合せ。

本当に様々。中にはなかなか鋭いご質問を頂くこともある。質問頂いた方には返答差し上げましたが、良い質問なので、ご紹介。オフィシャルでネタにしようかと思ったが、自身で鞄の企画プロデュースを行っているので、主観もあることより個人ブログでご紹介。

その質問とは

「レザーの鞄にライニング(裏地)がある鞄と無い鞄がありますが、ライニング(裏地)が無い鞄は手抜きで雑いんですか??」

と言ったご質問。
僕にとっては凄い良い質問で喜んだんですけど、普通の人は気にしないかも・・・。やっぱり日本経年変化協会には趣向性の高い方々の支持を得ております(笑)。先に結果ありきで説明すると結論的には

鞄のライニング(裏地)のある無しで鞄の良し悪しは判断できない!!

これ結論。ピンと来ない方の為に画像を出すと

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これ日本を代表する某鞄メーカーさんのビジネスバッグ。鞄の内部が革の床面(裏側)が剥き出しになっている状態。これをライニング(裏地)無しと言います。簡単に言うと鞄の中身に生地がない状態。

HERMESのような世界的なメゾンブランドでもライニング(裏地)の無い鞄もリリースしている。製作側の意図を述べると

「オレのトコの鞄、え~革使ってるやろ?どや!」

ってことだ(笑)。

良質なレザーは革の床面(裏側)に毛羽立ちが少ないので上質な革を使っているある意味目で見て分かる証拠ってわけです。ライニング(裏地)を取り付ける手間の変わりに床面処理に手間かかってるはずなんで決して手抜きではない。

 


僕は個人的にライニング(裏地)ある方が、綺麗からライニング(裏地)は必須かな


僕もこれまでの外部の企画ではライニング(裏地)無しの鞄も企画したことあります。しかし、自分の直営ブランドのSpecialite & Etnreeには全ての鞄にライニング(裏地)は必須でつけています。

specialite.shopselect.net

ビジネスバッグでもライニング(裏地)つけてます。こんな感じで。

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もちろんここ最近好評な入門ブランドEntreeからリリースしている『Lance』にも、栃木レザーを使っていようがライニング(裏地)つけてます。

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これぶっちゃけ好き好きなんですよ。

僕は鞄には裏地がある方が綺麗と思うので、なんぼ良質なレザー採用してもライニング(裏地)は必須だと考えているのでつけてます。あと、ライニング(裏地)ないとタオルハンカチとか鞄に入れた時モケモケした毛羽立ったヤツがタオルハンカチに付着するんが嫌。だから必須(笑)。

あと主観ですけど、レザー・バッグ企画する立場からして、良い素材使うのは当たり前の話で栃木レザーだのイタリアのレザーだの素材がど~こ~言うて素材ありきで勝負するのが個人的に美しくない。良い素材だから自然と採用してますぐらいの感じ。

実際長年使って頂いたお客様がその鞄を評価する訳で。使うと一番分かるしね。

僕はそんな長年使うほど愛着と良さが分かる鞄のみを企画したいのさ。